買取契約時におけるトラブル回避術

1,瑕疵担保責任

瑕疵担保責任とは、売却した船に瑕疵があった場合に、売主が負う責任です。反面、事業者は査定のプロフェッショナルであり、注意を払えば欠陥や修復歴などを発見できるもので、このような事業者側の過失には、瑕疵担保責任を求めることはできないとされています。船舶に関して知っていることは、良いことも悪いことも正直に話すことで、瑕疵担保責任に問われる心配は少なくなります

2,契約締結後の再査定や減額交渉

査定時に知り得る瑕疵情報(不具合や修復歴)を買取店に正直に伝える事で、再査定や減額を持ち掛けられるリスクは少なくなります。傷やヘコミなど、明らかに買取店側のミスである場合は、減額に応じる義務はありません。一方、不具合や修復歴があることを知っているにもかかわらず、これを隠していた場合は契約後に減額となっても仕方ありません。また、売買契約書に「契約後の減額もある」という内容が書かれている場合も、減額に応じる必要があると考えられます。それでも「減額に納得できない」という場合は、契約をキャンセルするのも一つの方法です。キャンセル規定を確認しご判断するようにしてください

3,個人間取引はトラブルに発展する事が多い

手軽に取引を行うことができる反面、重大なトラブルへ発展する場合が多くあります。素人同士でのやりとりになるため、伝えるべきことを知らせずに契約したり、船舶に不具合が見つかったり、一方が不利になる契約を交わしてしまう可能性もあります。買取店を通す事で、事前の確認や相談もしやすいので、安心して取引するのであれば、買取店と取引をすることをお勧めします

4,船売買契約の注意ポイント

船舶の売買は高額な取引です。売主には相応の責任が生じることから、売買契約書のサインや押印は慎重に決めてください。

  • ポイント1,安心できる買取店を見つけるために、多くのお見積りを依頼する
  • ポイント2,売買契約書の読みこみ理解する
  • ポイント3,査定士とのやり取りを録音する

どれだけ注意をしても相手が悪ければ、どうにもなりません。一括買取査定の船出では悪評のある買取店は一切登録する事ができません。それでも契約に不満や問題を感じた際には、船出運営管理へ報告をするとともに、国民生活センターへご相談する事をお勧めいたします。